本日3回目の更新。
この子について書くのは、もしかして初めてだったかな?
ある中学生女子の話です。
この子、怒るってことがないんじゃないかな?っていうぐらい、いつもとっても穏やかで、ニコニコしていて、口調ものんびりで柔らかい。
決して目立つタイプではないんですけど、クラスに必ず一人いる、周りに「癒し」を与えるような存在。そんな、ちょっと控えめで、礼儀正しい子なんですね。
姿勢や振る舞いも女の子らしくて、子どもたちが帰った後に私がトイレに入ると、何度となく、トイレットペーパーが丁寧に「三角折り」されていることがあるんです。
もちろん、この子がやってくれているという確証はどこにもないし、確認するつもりもないのですが
三角折りに遭遇するのは、決まってこの子が来た日だけなんです。この子が来なかった日に、三角折りに遭遇することはありません(笑)。
こういうのも、御家庭でのお母様の教育の賜物なのかな、と感じています。
あっ、だからと言って、みんなにそうしろって言ってるわけじゃないですからね(笑)。そこまでしてくれなくて結構です。
ただ、そういうちょっとした心遣いが素晴らしいのと、そういう心遣いが出来る子がスパークの一員でいてくれるのは、ホント、誇らしい、うれしいなって思うわけですよ。
その子が、昨日の授業中に「先生、虫がいます」って言うんですよ。
彼女からちょっと離れた床の上に、一匹の黒い虫が・・・。あれ、なんていう虫なんですかね? アリを大きくしたような感じの、うまく形容できないんですけど(笑)、まあ、普通に指でつまめるぐらいの大きさの虫でした。
生徒たちが出入りする際に、まぎれて外から入ったのでしょう。
こういう場合、女子はもちろんのこと、最近は男子も大騒ぎします。「先生、取って取って!」と(笑)。虫が苦手っていう子は、男女問わず、けっこう多いですね。昔に比べて、明らかに増えてるような・・・
まあ、それはともかく、私がその虫を拾ってあげました。そして、外へ逃がす前に、その女の子に「虫なんて、さわれないよね~」と何気なく尋ねたんです。
何しろ、「癒し」そのものの、いかにも「THE・女の子」という感じの子ですから、この子が虫をさわるなんて、あり得ないわけです、私からしたら。
「いや~、絶対無理ですぅ~」みたいな返事を期待していたわけですよ(笑)。
衝撃は、すぐにやってきました。
「あ、持てます」
そう言ったかと思った次の瞬間、彼女が何の躊躇もなしに、素手でひょいと虫をつまんでニコニコしているのです!
「虫ぐらい持てますけど、それが何か?」(と言っているように見えた)
つまり、彼女が私を呼んだのは・・・
虫をさわれないから私に助けを求めたわけではなく
虫ぐらい自分で対処できるんだけど、それは先生の仕事だろうから、私が出しゃばってはいけないかな・・・
という「慎み深さ」の表れだったのです!
どこまでもこの子らしいな・・・と感心しつつ
同時に、まだまだ自分の中に「先入観」「勝手な思い込み」がたくさんあるんだなってことを感じたのでした。
それにしても、彼女が虫をつまむ姿、男前だったな・・・