昨日に続いて受験関連の情報を。
大学入試共通テストについて。
現塾生には、まだピンと来ないテーマだとは思いますが、スパークの保護者の皆さんの中には、現高2生のお子さんをお持ちの方もいらっしゃいますからね。参考になれば、と思って。
英語の資格・検定利用も見送り、記述式問題の出題も見送り・・・報道で皆さん御存知だと思います。
そうなると
「結局、またセンター試験に戻るのでは?」
なんて思われてしまうかもしれませんが、
いろんな情報を総合的に見ると、それはないでしょう。センター試験から「大学入学共通テスト」への移行自体は、予定通りになると思われます。
「でも、今年までのセンター試験と大差ないのでは?」と思われる方も多いでしょうね。
そこで「何が違うのか?」「どんなことに留意して勉強していけばいいのか?」 について、わかっている範囲で書いておきますね。
まず、センター試験までは「知識・技能」を問われることが中心だったところ、共通テストでは「思考力・判断力」が加わるということ。ここが大きいでしょうね。本来は、これに「表現力」もあったはずなのですが、これは記述式の見送りにより、加えるのは難しそうですね。
具体的には
・文章量が増える
・情報の読み取り
・複数の資料を関連付けて考える
といったところがポイントになりそうです。
こうやって書いてしまうとあっさりしてますけど、実は、受験生にとって、けっこうな負担になる項目ばかりです。早い段階からたくさんの問題にぶつかって、こうした要素を「体感」しておくことが欠かせないでしょう。
それから、注目の英語について。センター試験までは文法と長文読解が中心でしたが、共通テストでは、あくまでも「4技能(読む・聞く・書く・話す)」をバランス良く、というのを目指すことに変わりはないようです。
まあ、「話す」はさすがに難しいでしょ、民間の資格試験を利用しないと、と個人的には思いますが。
ただ、最も注意すべきはそこではなく、「筆記とリスニングの比率」だと思います。
今までは
筆記4:リスニング1
でしたが、共通テストでは
筆記1:リスニング1
が基本線となるでしょう。リスニングの対策は、もはや不可欠です。しかも、今まで2回読み上げてくれたところを、今度は「1回読みと2回読みが混在」という形になりそう。ボーっと聞いてたら終わってしまいます。
語数も、約4000語 → 約5100語 と大きく増加する予定。語彙力は今までも重要視されてはいましたけど、その比ではないですね、これは。
それに伴い、文章の速読もマスターしておきたいところです。
見送りになっている「英語資格・検定試験」「記述式問題」ですが、実は国公立大学の個別試験(2次試験)や私立の一般入試では、けっこうな大学で導入されているのが現実です。
そのため、自分が受けたい大学・学部を早めに確定させ
「そこでは英語の資格が必要になるのではないか?」
「記述式問題の割合が多くないか?」
といった情報把握をしておくこと。準備できる期間が長ければ、その分いろいろ手を打つことが可能ですから。
英語の資格を取ったことや、記述式問題の対策をしていることが「ムダになった」と考えている子たちもいるかもしれませんが、狙う大学・学部によっては全くそんなことないわけです。
仮に、英語の資格も関係ない、記述式問題もない、なんてところを受験することになったとしても、そこに費やした時間は間違いなく受験生の学力アップに繋がっています。必ず本番の入試のどこかで活きてくることですから、ムダになるなんてことはあり得ませんね。
スティーヴ・ジョブズの名言にもある通り、一見すると全く関係ないと思われた点と点が、ある時、一本の線につながるのが人生の面白いところですから。
問題の量が増える、文章も長くなる、図やグラフなどの資料を読み取って考え、判断する・・・ そんなふうに、共通テストは明らかにセンター試験とは違うものであり、それ相応の対策が必要であると明快に言い切れます。
そして、前述の通り、自分が狙う大学の情報を個別に早めに仕入れておくこと!
一連の報道を真に受けて「今までと同じ」なんて安易に考えないことです。