スパーク個別指導学院を開校してもうすぐ8年になります。
中3生が高校入試を終えて卒塾する2月を待ち
3月から、フルモデルチェンジすることを決めました。
「オンライン学習塾」へと生まれ変わります。
これまで8年弱の間、多くの生徒・保護者に通っていただいた現在の教室は、2月末でなくなります。
3月以降は固定の教室を持たず、オンラインで子どもたちの指導にあたります。
突然のことで、生徒・保護者の皆さんはとても驚かれたことと思います。
改革の理由としてはいくつかあるのですが、現時点で私の中にあるものを書き出してみたいと思います。
①リスクの回避【経営上のリスク】
リスクと言ってもいろいろあります。まずは、家賃や電気代・水道代といった経費の負担をなくすこと。つまり、経営上のリスクです。
コロナ禍で苦境に立たされる飲食店についての報道などでもわかる通り、家賃などのいわゆる「固定費」の存在は大きいです。
これからの時代、個人でビジネスをする場合、「固定される経費は何も持たない」ぐらいの形にしていかないと、やっていけないのではないかと考えるようになりました。
②リスクの回避【感染上のリスク】
コロナと共存していかねばならない今の時代、一つの空間に子どもたちを集めて授業というのは、やはりリスクが伴います。
今日現在の全国新規感染者数を見てもわかるように、感染のペースがどんどん速くなっています。
こうした状況が訪れるたびに、感染の不安を抱えながら教室運営をするのは、私にとって正直、大きなストレスになっています。もしも教室から感染者が出れば、風評被害なども含めて教室には大きなダメージとなってしまいます。
そうした心配に労力を取られるぐらいなら、いっそのことオンライン授業にして、生徒の指導だけに集中したいという気持ちが、この2年間で日毎に強くなってきたのです。
③オンライン授業のメリットは大きい
コロナ禍に突入した一昨年から、実は一部の生徒に対して、教室には来させずに、試験的にオンライン授業を実施してきました。
手探りで進めていくうちに感じたのが
「オンラインで十分できる」
という手応えでした。実際に対面して指導しているのとほぼ同じ感触でした。それは授業を受けている子どもたちの側も同じだったようです。
何より、オンライン授業のメリットは大きい。
・通塾に伴う時間的・体力的負担がない
・保護者の皆さんの送迎の負担がない
・大雨だろうが雪だろうが、関係なく授業ができる
「時間」こそ、私たち全員に与えられた資源です。その貴重な時間を大きく節約できるというのは、オンライン授業の特に大きなメリットではないでしょうか。
また、実際にこの2年間やってみて感じているのは、一人ひとりとじっくり向き合うという意味では、リアルよりオンラインの方が上かもしれない、ということ。これは自分でも予想外でした。
教室での指導スタイルと違い、オンラインでは私と子どもたちがしっかり向かい合っている格好になっているせいもあり、余計に「一対一で真剣勝負している」感覚が強くなるのです。
教室で机間巡視して指導する現在のスタイルよりも、より「生徒のことをじっくり見ることが出来ている」感が強くなっていきました。
④人生で今が決断する時だということ
そして、これが一番大きな理由かもしれません。
子どもたちが自ら学ぶ人間に育ってほしいと自立型個別指導のスタイルで8年間やってきて、毎年素晴らしい生徒たちに恵まれ、成果と共に送り出すことが出来ました。
もちろん、こちらが目指す「自立」まで行かず、成績が伸び悩んだまま途中で退塾していった子たちもいます。私の力不足で大変申し訳ない限りだったのですが
それでも、総じて8年間を振り返ってみると、理念通りに自立した子どもたちを、個人塾としては十分に多く輩出できたのではないかと自負しています。
それと同時に、塾生数の推移を見るにつけ、今の運営スタイルにおける、スパークの地域に対する一定の役割は、ほぼ終わりに近づいているのでないかと、ずっと思いながら仕事をしてきました。
そして、歴代で最も自立している今年の中3生たちの姿を見て「この子たちを送り出して、いったん区切りをつけよう」という決断に至りました。
この「決断」という言葉に私はとても惹かれます。
決断とは、「断つことを決める」と書きますよね。何かをやめることをしないと、次の新しい何かが人生に入ってきません。
私自身の人生における、残された時間を考え、塾運営以外にもまだまだやりたいことがあり、そのための時間を捻出するには、何か大きなものを断つ・やめることが不可欠だと考えました。
以上、現時点ではまだ詳細をお伝え出来ないのですが、スパークでの8年間で得た教訓として
・いきなり大きなリスクを負わない
・勝つことよりも負けないことが大事
・初めは小さく始めて徐々に広げていくこと
といったことがあります。
そのため、いきなり大々的に募集するのではなく
初めは曜日・時間帯を絞って授業枠を設定させていただきます。例えば、スタートは「土曜日のみの募集」みたいな感じで。
「曜日・時間帯を自由に選択できて、通いたい放題もあって、振替も自由に出来て、テスト前は日曜も開けてくれる」という従来のスパーク個別指導学院に慣れている皆様には違和感しかないこととお察しいたします。大変申し訳ございません。
あくまで「超スモールビジネス」として、リスクを回避しながら小さく始めていきます。
「それでは希望と違う」ということであれば、とても心苦しいのですが、どうか私に遠慮なく、転塾という道を選んでいただければと思います。
こちらの勝手でモデルチェンジするわけであり、塾生の皆様には大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。
また、皆様がどんな選択をしようとも、私の中にはこれまで通っていただけたことに対する感謝の気持ちでいっぱいです。
そもそも、皆さんは「リアル対面授業」を行なう一般的な学習塾としてスパークを選んでいただいているわけですから、オンライン授業を望まないとしても当然です。「塾は対面でないと」という意見もよくわかります。
私としては現塾生を縛り付ける気は全くなく、むしろゼロから生徒募集をやり直すぐらいの気持ちでおります。
「その条件でいいから、ぜひ先生の下で学びたい」と仰っていただける御家庭との出会いを大切にしたいと思います。
3月以降の詳細につきましては、決まったことがあり次第、随時お伝えしていければと思います。
取り急ぎ、今日はここまで。
あっ、このホームページもなくして、新しいものを作らないといけませんね。