ニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS

2019年12月31日 教育 書評
ニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS

 

年末年始用に買って、昨日から読んでいた本

 

 

 

表紙にあるように、ニューヨーク大学の教授による講義なんですけど、Amazonレビューを見たら、けっこう賛否両論ある感じ。まあ、当たり前のことしか書いてない本なので、何か特別な成功法則みたいなものを期待すると肩透かしを喰う、という感じなのかもしれません。

 

 

 

一番面白かったのが、メール騒動による炎上の話。

 

 

この教授の初回の授業に遅刻してきたある学生を、教授が授業から閉め出したのです。学生の方は怠けていたわけではなく、「彼なりの」正当な遅刻理由がありました。そこで、彼はメールで教授に事情を伝えます。

 

・同じ時間帯にある3つの違う授業のうち、どれを取るかを迷っていたため、3つ全部を回って気に入ったものを選ぼうと思っていたこと。

 

・あなたの授業を受けるのは初めてだったので、遅刻についてのルールがあることを知らなかったし、知る術もなかったこと。

 

「もう別の授業に登録しましたが、以上の事情をどう感じるか、先生の見解を聞きたい」と。

 

 

 

 

これに対する教授の返信ですが・・・ まず、冒頭で学生の言いたいことを整理した上で

 

・教授が無礼なふるまいを許容するという明白な証拠がないうちは遅刻するべきではなかった

 

・遅れて行っても大丈夫かどうか、事前に授業の助手に確認するべきだった

 

といった、学生のリスク管理不足を指摘します。

 

そして

 

「加えて、きみの論理によれば、授業を受ける前はどんな行動規範にも責任を持てないということになる」

 

「授業中に音楽を突然流し始めたり、デスクに乗って小便をすることを禁じるような規則なんて、いちいち明確にしてないけど、そんなこと当たり前でしょう? 未来のビジネスリーダーにふさわしい大人に求める最低限の礼儀というものはある」と諭します。

 

さらに

 

これから、もう少しまじめな話をする。

 

私はきみを知らないし、これからも知ることはないだろう。きみに対しては親近感も嫌悪感も持っていない。きみは名も知らぬ学生で、いまメールの送信ボタンを押さなきゃよかったと後悔しているだろう。

 

私はきみにいったんすべての作業を止めて(本当に)、これから私が言うことを胸に刻んでほしい。

 

行動を改めることだ。

 

いい仕事について、長時間働き、高度なスキルを維持し、組織の人間関係をうまくこなし、仕事と私生活のバランスをとる・・・ これらはすべて、本当にたいへんなことだ。

 

それとは対照的に、規則を守り、マナーを身につけ、ある程度謙虚になる・・・ これらは(比較的)簡単だ。

 

簡単なことをきちんとする。それだけで成功できるわけではない。しかしそれらを持たないことが足かせとなり、スターン校に入れたきみが持っているはずの能力を発揮できなくなることはある。〇〇くん、いまならまだ遅くはない。

 

意見を伝えてくれたことには感謝する。

 

(スコット・ギャロウェイ著 「ニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS」より抜粋)

 

 

 

 

皆さんは、どう思われますか?

 

私は、この学生は最高の教えを受けられて幸せ者だな~ と思いました、本当に。

 

確かに、この学生には何の悪気もありません。主張も一見すると正当で、「閉め出すなんてひどい教授だ」と感じる人もいたかもしれませんが

 

ここで私たちが学べることの一つが

 

悪気があるとかないとか、社会に出たらそんなことは通用しないし、どうでもいい。自己判断も必要ない。大事なのは、その組織、集団、コミュニティの中の一員であることの自覚である

 

と、いうことだと思います。

 

 

 

これが、ビジネスの場であったら、どうでしょうか? 約束の場に遅刻してもいいなんて考えるはずがないですよね? それが、大学の講義になると「3つとも比較して決めたいから遅刻も仕方ない」なんて理屈が通ってしまうというのは・・・ よくよく考えたらおかしな話なわけです。

 

ビジネスだろうが授業だろうが、そこには「相手」というものが存在する。そんな、人として最も大切なことをわかってほしかったのではないでしょうか。

 

そして、この学生が将来ビジネスの場に出ていった時、この時の経験がきっと活かされるはずです。

 

 

 

これを読んで私もいろいろと考えさせられました。「本人に悪気はないんだし」と、子どもたちのちょっとしたマナー違反に目をつぶってきたこともありました。長い目で見たら、そんなのちっともその子のためになってないんですよね。

 

伝えるべきことは伝え、否定するところは否定する、そんな態度がこれからの時代にはますます必要となる気がします。

 

「褒めて伸ばす」は一理あるが、それだけじゃダメだってことです。

 

その時に必要になるのが「嫌われる勇気」なのだと思います。

 

2020年のスパーク個別指導学院は、そのあたりも大事なテーマになってくるでしょう。

 

 

 

当たり前だけど大切なことを教えてくれる王道の一冊。2019年最後のブログを締めるにふさわしい一冊でした。

 

スパーク文庫に入れておきます。

https://booklog.jp/users/sparkkobetsu

 

 

 

では、皆さん、良いお年を!