公立高校入試出題傾向 埼玉編②

公立高校入試出題傾向 埼玉編②

 

埼玉県公立高校入試分析の続きです。

 

前回は、最も大きな変化があった数学(学力検査問題の方)について書きましたが、今日は残りの教科についてまとめておきます。

 

参考にしていただき、何より実際に触れてみて下さい。いくらでも入手出来るはずですので。

 

 

 

《数学》

「学校選択問題」の方についてもちょっとだけ触れておきます。学力検査問題との共通問題は年々減っていて、今年は29点分しかありません。残りは独自のレベル高めの出題が並びます。

 

図形の証明問題は難しく、かなりの対策が必要となります。上位を目指すには、こうした問題も簡単にあきらめるわけにはいきませんね。

 

 

 

《英語》

学力検査問題では文章の量が減り、短文読解と英作文という構成が入ってきています。10~20行程度の短い文章が6つ。こういう形式の問題は意外と普段やっていないので、ちょっと戸惑うかも。9月以降、徐々に慣れていく必要があると思います。

 

文章が短くなったからと言って、長文読解のトレーニングが不要ということではないので誤解がないように。長文を読む力がないと、連続した短文を読んで設問に答えるという形式を次々とこなすことは出来ません。

 

あとは、基本的な単語を書かされる可能性が高いので、普段からスペルミスのないように気を付けること。確実に取りましょう、サービス問題ですから。

 

学校選択問題の方は、環境問題に関する英文を読み、「あなたには今、何が出来ますか?」に対して 50語程度の英作文で答えなければいけません。全国でもトップレベルの難しさです。

 

ただし、対策のやりようはあります。テーマが「AI」(2018年)→「情報リテラシー」(2019年)→「環境のためにできること」(2020年) と続いています。ある程度予測可能な流れであり、「そのために何が出来るか」という英作文を特訓しておけば、パターン化できると思います。

 

 

 

《国語》

映画「翔んで埼玉」の影響か、「埼玉の魅力について」というのが作文のテーマでした。どんなテーマであっても、その場で資料を読み取り、作文のルールに則って短い時間でまとめ上げるという流れは同じです。これについては、もう量をこなして、その都度誰かに添削してもらうという訓練を積み上げるしかありません。

 

これはスパークでも毎年やっていることで、今も北辰テスト過去問の作文などは、私が容赦なく添削・減点して、どう書けば改善されるのか? を個別に伝えています。これを続けていくことで、作文が書けない子も最終的には毎年書けるようになります。客観的に見てくれる他人の存在(身内はダメ)が作文上達には不可欠だと思います。

 

また、出題全体を見ても記述の割合が高く、今年は作文以外でも約200字を書くことに。特に説明文の記述が難しく、ここでも差がつくことになります。

 

漢字は例年よりも易しめです。全国で出題されている漢字問題をやっておけば大丈夫。漢検の取得で苦労してきた子たちも、その経験がプラスに働くと思います。

 

 

 

《理科》

まず、量が多いということに慣れておく必要があります。14ページもありますので。

 

人物のイラストと吹き出しを使った会話形式の問題が出題されていて、そうした流れから出題の意図を読み取ることが必要になります。この手の問題は全国では増えつつあります。9月以降にどんどん触れて、慣れておきましょう。

 

つまり、理科であっても「読解力」が不可欠ということです。また、完答でないと点数がもらえない問題もあり、断片的な知識だけあってもダメ。本質的・全体的な理解が正確に出来ていないと正解できません。

 

あとは何といっても計算関係の問題は確実に取っておきたいところ。計算問題が増加しているのです。つまり、数学の力が必要になります。数学苦手な子は、理科でも苦労することになります。公式を覚えて、それを活用するための計算力をつける。これは夏期講習から出来ることです。量で勝負です。とにかく、片っ端からたくさん解いておきましょう。

 

 

 

《社会》

なんと、2年連続で「武家諸法度」が出題されるという想定外のことが起きました。「去年と同じ問題は出ないからね」と、受験生たちにいつも伝えてきたのですが、まさかの展開。何が来てもおかしくないという今の時代を象徴するような出題でした。

 

ただし、用語だけわかっていてもダメで、記述との組み合わせが完答出来たら正解となる形式。

 

先日のブログでも書きましたが、「用語だけ覚えるために、一問一答式問題集さえやっていればいい」という時代は完全に過去のものとなりました。

 

用語を知っているなんていうのは最低条件にしかすぎません。資料を読み取り、自分の考えをまとめて表現するという訓練をしておく必要があります。

 

ちなみに、理科同様に社会も量が多いです。今年は全17ページもあり、これは全国で2番目に多い量だったそうです。短い時間で読み取り、解き進めていく処理能力が問われます。

 

 

 

 

 

5教科それぞれの埼玉県公立高校入試の傾向、何となくつかんでいただけたでしょうか。

 

前回も書いたように、まずは夏期講習等で基礎固めです。それが出来ていない状態で何をやったところで効果はあがりません。

 

基礎を固めた上で、9月か10月くらいからは全国の入試問題にどんどん触れていくことです。

 

昨年開催した「スパーク入試情報セミナー」でも強調したことですが、全国の入試のトレンドが埼玉県の次の傾向になります。埼玉県の過去問だけ解いていてもダメで、全国の入試問題に触れて、その今のトレンドを体感することが大切。

 

 

 

 

最終的に挑むことになる相手の姿を、早いうちからしっかり見ておくことが大切ということですね、目を背けずに。

 

 

Twitter 木村弘一@スパーク

 

 

 

 

 

 

 

 

今日の一曲。

 

エリオット・スミス。この人の唯一無二の美しい歌声と音楽を時々無性に聴きたくなります。

 

大切にしまっておきたい、宝物のような音楽です。