今日は教室の話題から離れて
久々に、NHK「プロフェッショナル」から。
前々回の放送回を見ました。
この日は、先天的な障害や、事故や病気で体の一部を失った方々のために、その部分を補うシリコン製のボディパーツ「人工ボディ」を作成する第一人者である、福島さんという女性の密着でした。
それはもうすごい腕前で、血管とかシワ、肌の質感まで物凄くリアルに再現できることに驚き。
その人工ボディを丹念に作り上げることで、多くの人たちの心と体を蘇らせてきたという女性です。
そうした技術的なことはさておき、私がすごく惹かれたのが、福島さんの依頼人との関わり方でした。
人口ボディを作ってほしいとやってくる依頼人と会って、初めはリラックスした雑談で相手の心をほぐし、徐々に細かな要望や現在の生活などを丁寧にヒアリングします。
そして、いざ人口ボディの作成に取り掛かり、完成させてお渡しするまで、この福島さんという方はすべて一人でやり通しているのです!
分業制にすることも出来るらしいのですが(スタッフも彼女の他に4人います)、それをしないのです。
例えば、ハリウッドの大作映画などは、大勢のスタッフ全員が作品丸ごと関わっているわけではなく、「アクション担当のチーム」「日常のシーン担当のチーム」「危険な爆破シーン担当のチーム」「クライマックスの感動場面担当のチーム」・・・みたいな感じで、完全なる分業制なんだそうです。
レベルが違い過ぎますけど、私も前職時代は完全に分業制でした。授業はすべて学生を中心とした時間講師たちに任せ、私は教室長として、売り上げアップに関することと、講師の手配といった、教室管理のみを行っていました。
でも、それだと面白くもなんともないので、少しでも生徒・保護者の深いところまで関わろうとして、しなくてもいいことをいろいろやっていましたが、やはり組織ですので限界があります。
そう、現代の仕事って、基本は分業制だと思うのです。もちろん、それで全然OKだとも思うのですが・・・
そこを「あえて一人ですべてやり切る」という福島さんの姿勢は、単にやりたいからとか、他人に任せられないから、とかではなく
「依頼人の人生から逃げない」
そんな覚悟を感じて、とても共感できたのです。
私も同じ・・・とは、おこがましくて言えたものじゃありませんが
でも、目の前の生徒・保護者から逃げないという意味では、同じかもしれません。
久々に「共感」できるドキュメンタリーだったな・・・