半沢直樹最終回を楽しみに待ちながら、これを書き始めています。只今、20時。
そして、この後リアルタイムで視聴するつもりなので、このブログをアップするのはその後・・・ということになるでしょう。
誰も読まなそうな深夜に更新します(笑)。
先日の授業で、何人かの子たちに「お父さんお母さんは、毎週『半沢直樹』観てる?」って尋ねてみたんですよ。ものすごい視聴率ですし、きっと皆さん観てるんだろうな、という予想の元に尋ねたんですけど・・・
これが意外! 皆さん、思ったほど観てないんですよね。
「家族の誰も観てないし、私も観てません」
「お父さんだけは観てるけど・・・」
・・・といった調子。
よくよく考えてみたら当たり前の話で、いくら視聴率20%越えといったところで、観てない人たちの方が圧倒的多数なわけです。非視聴率80%前後なんですから。
自分が観ていて、なおかつ、ネット上でも話題沸騰になっていると、それが当然の常識であるかのように錯覚してしまいます。
「半沢直樹観てる? えっ! 観てないの!? ウソでしょ!? 信じられない、あんなに面白いのに! それ、人生の半分は損してるよ!!」
なんて言われたら、観てない人は不愉快極まりないはずです。大きなお世話ですよね。自分の好みを勝手に人に押し付けるなよ、なんて思うでしょう。自分が逆の立場だったら、その人との関係はそこでお終いDeath!(←言ってみたかっただけです、ごめんなさい)
しかし、どうでしょう。これと同じような自分本位のコミュニケーション(とも呼べないもの)を私たちはけっこう日常でやっちゃってるんじゃないでしょうか?
最近ずっと読んでいた本です。
↓
スタンフォード大学オンラインハイスクール校長、星 友啓氏による初の著書。
今をときめく名だたるIT企業が集まるシリコンバレーの中心にあるスタンフォード大学。著者の星先生自身も渡米する前は
「弱肉強食の世界を生き抜いてやる」
との思いで乗り込んでいったそうです。「個人主義と能力主義の強者どもに揉まれながら、どうやったら勝ち抜けるか。生き抜けるか。そんなふうに考えていたのです」と。
ところが、実際に目の当たりにしたITエリートたちのビジネススタイルは、そうしたものとはまったく違っていたとのこと。
異分野でも、競合相手でも、相手の話をじっくり聞いて真摯に理解しようとする。相手の立場に共感しようとエンパシーを最大限に発揮する。
そのうえで、自分の立場を踏まえながらも、相手にできる限りのことをしようと頭をひねる。できることがあればとことんやる。
アップルのスティーブ・ジョブズやテスラのイーロン・マスクとしばしば結びつけられるような、カリスマ的独裁者のイメージは少しもありませんでした。
それとは正反対の、謙虚でエンパシーにあふれた利他的なビジネススタイルを体感したのです。
(星 友啓著 「スタンフォード式 生き抜く力」より抜粋)
ここで出てくる「エンパシー」とは、つまり「共感」ですね。エリートが集うスタンフォード大学のような場でも、相手に共感することの重要性を教えている、というのです。そして
「相手の話をよく聞き取り」
「相手の気持ちに共感し」
「相手に自分の出来ることを与える」
これらの要素こそが、この厳しい世の中を「生き抜く力」であると、星先生は教えてくれます。
私もそうですけど、多くの人たちがこれと逆のことをやってしまいます。
相手の話を聴いているようで聴いていない。心ここにあらず。だから、その目の前の人に共感するまでに至らず。結局、いかにして相手から奪うか? そんなことばかりを考えている・・・
まさに、みんなが自分と同じように半沢直樹を観ているだろうという、思い上がりと自分本位の世界です。
ここで詳細には触れませんが、本書は
何の仕事でも、必ず「誰かとのコラボ」で成り立っている
このことを改めて思い出させてくれる一冊だったのでした。
上司と部下、自分と同僚、自分とクライアント、生徒と先生、先生と保護者・・・すべては誰かとのコラボレーション。
そうである以上、前述の「生き抜く力」こそ、私たちが真に大切にするべきものなのでしょう。
「スタンフォード式 生き抜く力」 読み応えがあり、かつ、実践的な良書でした。おススメです。
今日の一曲。
「半沢直樹」最終回、面白かったです。それも含めて、朝からいろんな出来事があった日曜日でしたが
「何があっても生き抜く」という思いを新たにした一日でありました。
ジェフ・バックリィの “Hallelujah” も一生聴き続けるでしょう。