授業中、私がつい使ってしまう言葉に
「大丈夫?」
というのがあります。
理解できてる? わからないところない? という意味で私から生徒たちへ掛ける言葉なのですが、もうこれを使うのはやめようかと思っています。
大丈夫? と聞かれた彼らは何と答えるか?
そう、「大丈夫です」と答えるわけです。99%の確率で。
つまり、本当は大丈夫じゃないのに、彼らは「大丈夫です」と返してしまうわけです。
本当に大丈夫なら、彼らの成績はもっと良いはずです。だから、本当は大丈夫じゃない可能性が高いはず。
でも、大丈夫と答えてしまう子どもたち。
不思議な言葉ですよね、「大丈夫」って。
彼らは反射的に「大丈夫です」と答えてしまう。
本当かよ!? と思ってその子のノートを見ると、まあ確かに答えは合っていたりします。でも、テストになると出来ない。表面的にはわかっていても、深いところでは理解できていないのでしょう。
もしくは、大丈夫ですと言いながらも、理解できていないことが明白な子もいます。
こら、全然、大丈夫じゃないだろ! と言いつつ、もう一度教えることもしばしば。
「助けを求めるのはカッコ悪い」「わからないのは悪いこと」という気持ちが心のどこかにあるのでしょう。
「大丈夫?」 「大丈夫です」
「わかった?」 「わかりました」
こんな意味のない会話のキャッチボールはやめた方がいいですね。
代わりにやるべきは、説明してもらうこと。
「この問題、どうやって解いた? 説明してみて」
「これ、なぜこう思った? 理由を教えて」
理解できているかどうかのバロメーターは
人に説明できるかどうか
これに尽きます。他人に教えられる状態であれば、本当に理解できているということです。
限られた授業時間、少しでも濃いやり取りをしたいものです。
今日の一曲。
ある意味、子どもたちからウソのセリフを誘導するような声掛けは良くない、ということですね。私も含め、大人側に原因があると思います。
ザ・スタイル・カウンシルの名曲を。「オオカミだ!」と叫んだ少年。