定着してないんですよ、それは

定着してないんですよ、それは

 

夏期講習が昨日からスタートしています。

 

今年は夏休みが短縮されていることもあり、少しでも学習時間を確保しようと、この連休中も午前10時から教室を開けて、生徒たちが少しでも授業を入れられるようにしていますが・・・

 

なかなかこちらの思惑通りにはいかず(笑)、彼らも遊びや部活、家族でお出かけ等で忙しいようで、夏期講習感のあまりない初日・2日目を過ごしています。まあ、そんなものですね。

 

計算通りにいかないことの連続であり、だから人生は面白いのだと思っています。

 

来週からはまた学校が始まりますので、元の時間帯に戻りますが。

 

 

 

 

 

 

さて、今日は「基礎学力」ということについて書いてみようと思います。

 

先日、こんなニュースがありました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c361db0e14dc8ed0e05d03223a844740bde05b45

 

 

簡単な漢字が書けなかったが故に・・・ 笑えない話ですね。この男がどういう経緯でこうした詐欺グループに関わるようになったのかはわかりませんが

 

基礎学力さえ身についていれば、そもそも犯罪と関わることなく、真っ当な人生を歩めていた可能性もあったかもしれないな・・・なんて思ってしまいます。

 

そして、その基礎学力を身に付ける機会は与えられていたはずなのです。

 

 

 

 

 

塾に通う子たちの直接的かつ目先の目標というのは「テストでいい点数をとり、志望する学校へ合格すること」ですよね。

 

そのために必要なものが「基礎学力」ということになります。もし、基礎が身についていないようだと、土台がぐらついてしまいます。土台が不安定であれば、その上に発展的なものを載せて積み上げていくことが出来ません。

 

すべての元になるもの、もっと言えば、社会生活を営んでいく上でのすべての土台となるものが、基礎学力ということになるのだと思います。

 

 

 

 

 

では、基礎学力が身についた状態というのは、いったいどんな状態を言うのか?

 

 

 

 

 

先日、ある生徒の期末テストの答案用紙をじっくりと見せてもらう機会がありました。

 

今回のスパーク生たちは、長い休校期間を有効に使えた子も多く、良い結果を出せた子が多かったのですが、この子に関してはそうならず。

 

いったいどこに原因があるのだろう? と実際の答案を分析させてもらったのです。

 

 

 

 

 

案の定、取れるはずの基本レベルの問題で大きく落としていました。

 

例えば、英語で

You have a book ~.  を疑問文にしなさい、という問題。何も難しく考える必要はなく、一般動詞の疑問文ですから Do you have a book ~? とすればいいだけですよね。

 

この子の学年からしたら、完全なるサービス問題です。もし、間違えるとしたら、現在完了の知識が頭の中に入ってしまっている分、反射的に Have you ~? なんてやってしまう可能性はあるかな・・・ぐらいでしょう。

 

そして、この子の答えは、そのいずれでもない形でした。

 

初めにこの解答を見た時、この問題がテスト全体の終盤に配置されていたこともあり、「きっと、時間がなくて焦って解いたんだろう・・・」とも思ったのですが

 

いやいや、そういうことじゃないですよね。たとえどんなに焦っていたとしても、問題を見た瞬間、Do you have  ~? と出てこなければいけません。サービス問題ですから。

 

それが出てこなかったのは、「基礎が身についていなかったから」だと思います。

 

 

 

 

習った時は理解できた気になっていた。しかし、時間が経って、こうしたテストでその問題と再会した時に、以前は出来ていたはずのことが出来ない・・・ よくある現象です。

 

それは「理解していたつもりが、実は定着するところまでいっていなかった」ということです。

 

 

 

では、土台となる基礎学力が定着している状態とは、どんな状態のことを言うのか? 

 

私の中での定義は

 

「算数の九九のように、いちいち考えなくても反射的に出てくる状態」

 

と、なります。体で覚えている状態、という感じですね。

 

反射的に、とまではいかずとも「ちょっと考えればすぐに思い出せる状態」でもいいでしょう。

 

どんなシチュエーションにあったとしても、九九がパッと口をついて出てくるように

 

これ、どうやって解くんだっけ? なんていちいち考えなくても、すぐに解き始めることが出来て、もちろん正解できる状態。

 

それが「定着している」ということじゃないかと思うのです。

 

 

 

 

応用レベルになれば、九九のようにすぐ出てくる・・・というわけにはいきませんが、基礎の部分に関しては、「すぐに反応できる」というのが、定着しているか・いないかのバロメーターとなります。

 

 

 

 

 

 

 

前述の話に戻りますが、一般動詞の疑問文を作れと言われて、Do, Does, Did がすぐに出てこなかったり、基本的な計算問題でミスをしたり、あるいは理科の電流で「直列回路はどこを測っても電流の大きさは同じ」みたいなことがパッと出てこなかったりするのは

 

不注意でミスしたわけでもなく

 

たまたま忘れていたのでもなく

 

そもそも初めから定着していなかったのだ

 

 

と、考えるべきなのです。

 

 

 

 

夏期講習は、そうしたことを片っ端から定着させられる絶好のチャンスなのです。

 

定着させるためには、納得いくまで質問して、自力で出来るまで反復・反復・反復です。

 

そして、本当に定着しているか否か、わざと何日も時間を空けて、私が抜き打ちでテストしてあげます。

 

そんなふうにして、「基礎学力」を「定着」させ、さらに上乗せ出来る子には、どんどん発展レベルを土台の上に載せていくのです。

 

スパークの2020年度夏期講習は、そんな感じになります。

 

 

Twitter 木村弘一@スパーク

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日の一曲。

 

愛読しているコミック「Blue Giant Supreme」が素晴らしいです。

 

 

生きること、挑戦すること、まず自分独りで行動すること・・・ 横並びではなく、縦に突き抜けた生き方を学べて、昔から子どもたちにもおススメしている素晴らしい漫画です。全巻揃って教室に置いてあります。だれも読もうとしませんが(笑)。

 

まったくのド素人の少年が、たった一人でジャズという音楽に挑み、世界へ羽ばたいていく物語なのですが、これを読んでいると、まるで音が誌面から聞こえてくるかのようなんです。

 

そこで、ふと思い出したのが、デヴィッド・ボウイの遺作となったアルバム「Black Star」。若く才能ある新進気鋭のジャズ・ミュージシャンたちを起用して創られた意欲作でした。

 

先を見越すことにかけては天賦の才があったボウイなので、新世代ジャズの可能性のようなものをきっと感じ取っていたのだと思います。残念ながら、その試みがどう発展していくのかを見ることはできませんでしたが。

 

 

アルバム「Black Star」から、ロックのビートとジャズの即興性が見事に融合した一曲を。