映画「あん」を観る

映画「あん」を観る

 

OFFです。

 

今日は、たまたまBSで放映されていた映画「あん」を観ました。

 

2015年の作品です。以前から観たいと観たいと思いながら、そのままになっていたんですけど、今日観られて良かったです。素晴らしい映画でした。

 

映画「あん」公式HP

http://www.an-movie.com/#top

 

 

 

 

 

小さな「どら焼き屋さん」の雇われ店長(永瀬正敏)、仕事や人生に対する喜びも特になさそうな感じで、生気のない毎日を送っています。

 

そこへ、求人募集の貼り紙を見て、一人の老女(樹木希林)がやってきます。「時給は300円でいいから、私、働けないかしら」と。

 

店長は断るのですが、その老女は自分で作ったというあんこを置いていきます。店長が半信半疑でそれを食べると・・・ これが絶品の美味しさ。普段、大して美味しくもない業務用のあんこを使ったどら焼きを出していた店長は、「ぜひ手伝ってほしい」と老女を迎え入れることに。

 

美味しいあんこが評判となり、店は行列が出来るほどになります。しかし、老女が「ハンセン病」であるとの噂が流れ、客足はパタリと止まってしまいます。自分の存在がお店に迷惑をかけていることを察した老女は、店長に何も告げずに、ひっそりと去っていくのでした・・・

 

 

 

これ以上書くとネタバレになってしまいますね。

 

見どころはたくさんあります。世の中から隔離され、差別を受けているハンセン病の人たちの実態と問題提起であるとか、少ないセリフと絶妙の空気感で魅せる、樹木希林さんと永瀬正敏さんの役者としての凄みとか・・・。登場人物が少ないにも関わらず、濃厚な作品です。

 

そんな中で、私が一番惹かれたのは、老女が身をもって示していた「働く」ということの意味。

 

 

ハンセン病患者として、隔離された世界で過ごしていた老女にとって、この店で働くということがどんな意味を持っていたのか。それを考えると、観ていて涙が出てしまいました。

 

「あんこはどら焼きにとって命なんだから」と、業務用を使うのをやめさせ、彼女は一から、つまり、小豆を煮るところからあんこを作り出します。小豆と対話をしながら、「長い旅をして畑からやってきた小豆をおもてなしする気持ち」を持って、丹念に煮ていくのです。

 

そのため、早朝のまだ暗いうちから仕込を始めることになるのですが、彼女はつらい表情なんて微塵も見せないのです。働くことが出来る喜び、世の中と接点を持てる喜びにあふれていました。

 

小っちゃいお店です。ほとんど無給で働いているに近い賃金です。でも、そんなこと、この老女にとってはどうでもいいんですね。

 

ただただ、目の前の仕事に没頭するのです。自分の出来る最高のものを提供するのです。自分のベストを尽くすのです。

 

「働く」「仕事をする」ということの前では、仕事の種類なんて関係ないし、仕事の大小も関係ない。仕事をする、働くってことは、理屈抜きに「生きる喜び」なんだと思います。

 

 

 

この作品を観終わって、今の自分を振り返ってみました。仕事を出来る喜び、働くことの出来る喜びを忘れちゃってるんじゃないか? って。全然、一生懸命やってないだろ? って。

 

 

 

小豆からあんこを作るように、また一から教室を作り直したくなりました。