映画「マチルド、翼を広げ」を観る

2019年02月03日 余談 映画
映画「マチルド、翼を広げ」を観る

 

OFFです。

 

余談です。

 

 

 

 

映画 「マチルド、翼を広げ」 を観てきました。

 

公式HP 

http://www.senlis.co.jp/mathilde-tsubasa/

 

 

 

場所は新宿シネマカリテ

http://qualite.musashino-k.jp/

 

世間にあまり知られていない好作品をたくさん上映してくれるので、私の好きな映画館です。

 

 

 

今日は早朝から都内へ出掛ける用事があり、それが午前9時頃には済んだため、せっかくだから何か面白そうな映画があれば、と。

 

シネマカリテで上映される作品は、どれを観ても面白そうなので、劇場に着いた時刻にちょうどいい作品を選ぼうと決めて行きました。

 

 

 

 

この予告編を観ると、「子ども向けのファンタジー映画かな?」 と勘違いする人が続出すると思いますが・・・

 

予想に反して子ども向けではなく、深く重いテーマを扱った、大人向けのフランス映画です。

 

 

主人公は、9歳の少女・マチルド。

彼女には、精神的に病んでいて情緒不安定、突飛な言動を繰り返す母親がいます。父親は既に離婚して家を出ているので、母娘二人暮らし。

その母親のことも原因となっているのか、マチルドは学校でも孤立していて、いつも一人で過ごしています。

 

 

そんなある日、母親が「プレゼント」としてマチルドに贈ったのが「フクロウ」

 

何と、そのフクロウは、マチルドとだけ会話が出来るのでした。

 

その不思議なフクロウ、時にはマチルドの孤独を癒し、時にはピンチのマチルドに的確なアドバイスを出します。

 

初めての「友達」ともいえる存在を得たマチルドですが、その間にも母親の不安定さは悪化の一途を辿り、いくつもの騒動を起こします。

 

それでも、マチルドは決して母親を見捨てることはないし、「そんな母親がいて可哀そう」とも思わせない逞しさを感じさせるのでした・・・。

 

 

 

観終わってから知った情報なのですが、母親役を演じているのは、この映画の監督さん自身なのです。この映画は、監督さんの自叙伝的作品であり、自分の母親に捧げているとのことでした。監督さん自身の少女時代が「マチルド」なのですね。

 

病んでしまったお母さんのことを、この監督さんはとても愛していたのだと思います。

 

 

 

 

物語が進むにつれ、映画を観ている我々には、もう母親が「こっち側」の世界に戻ってくることがないであろうと予想できるのですが

 

お互い、たった一人の母であり、たった一人の娘であるということは揺るがないのですね。だからこそ、どんなに嫌な思いをしても、どんなに苦しむことになっても、しっかりつながっているんだな、深い愛情に支えられているんだな・・・と感じさせられます。

 

 

 

 

で、結局、あの「喋るフクロウ」は何だったのか? という疑問は解消されないまま終わるのですが(笑)

 

きっと、あれはマチルド自身の空想であり、心の声であり、もう一人の自分であり、居てほしかった父親の幻想であり・・・

 

そんなふうに、観る者がそれぞれのイメージを膨らませることができる、その象徴がフクロウだったのかな、と勝手に解釈しました。

 

「監督自身が自分の母親役を演じている」という事前情報を知った上でもう一度観ると、きっとまた違った印象になるような気がします。

 

 

 

 

日本にも、痴呆・介護・虐待・・・といった問題はあり、それらの根底にあるのは、切っても切れない親子の絆 ではないかと私は思います。良い意味でも悪い意味でも。

 

日本とフランスの違いはあれど、そこを鮮やかに描いていて、深い余韻が残ったのでした。

 

 

そんな感じで、テーマは重いものでしたけど、何よりマチルド役の女の子の演技と表情が最高で、これが映画初出演&初主演だなんて、だれも信じられないと思います。そんなことを全く感じさせない、力強く、どこか物悲しい表情豊かな演技が、ホント素晴らしかったです。別の作品でまた会ってみたいです。