6月の授業が終わり、束の間のお休みをいただいています。
いよいよ7月、期末テストもあれば、夏期講習も始まります。7月・8月と、私にとってもハードな2ヶ月間になることでしょう。楽しみですね。
ハードな時期を乗り切るために必要なものは何か? 食事とか体力とか、そうしたことも当然大切だとは思いますが、私の場合はもっと内的なものを重視しています。
ハードな生活で倒れてしまうということは、自分の中にある軸のようなものが、ぐらついたり、折れたりしてしまう、ということだと考えています。
しかし、その軸が太く、そしてガッチリと打ち込まれたものであれば、そうはなりません。
じゃあ、どうしたらその軸を強固なものに出来るのか? こればかりは一朝一夕にはいきません。「夏に向けて、ちょっと準備しておくか」なんて具合に簡単に出来るようなものではありません。日頃から常に鍛え続けていくしかないのです。
私の場合は、その訓練にあたるのが読書であり、音楽を聴くという行為です。音楽も気晴らしに聴いているわけではなく、その作品からアーティストの生き様やメッセージ、苦悩、世界観といったものを感じ取って、自分の中に取り込むような聴き方をしています。
そして、本を読むということに関して言えば
ここ最近、私の中の軸を太く強いものにする上で、最も貢献してくれた一冊がこちらでした。
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800ページ近い大作ですが、あまりの面白さに「まだこんなに読める!」「良かった、まだ半分以上残ってる!」と残りページが減っていくのが惜しくなる読書体験でした。
今年はもう、これ一冊を繰り返し読んでればいいんじゃないかな? とも思ってしまうほどです。
もちろん、これからもいろんな本を読み続けますが、少なくとも今までさんざん手を出してきた「ビジネス書、成功法則本、自己啓発本、ノウハウ本」といった類の本は、執行草舟氏のおかげで、もう必要なくなりました。二度と買うことはないでしょう。
それよりも、時代の経過を経て生き残ってきた古典や文学、何より本書「現代の考察」の中で執行草舟氏が紹介してくれているものを読んでいけばいいのではないかと思います。
新型コロナウィルスで世の中が激変したことに代表されるように、この世の中は予測不可能なことの連続と、変化の速度の異常な速さとが重なり、その中で生きている私たちは、どうしても不安になってしまいがちですよね。
そして「これからどう生きていくべきなのか?」ということを、誰もが常に考えているのではないでしょうか。
しかし、本作のような「軸を太く強くしてくれる本ならびに著者」と出会ってしまうと、「どう生きていこうか?」というのが、実は大した問題ではなく
それよりも「どう死ぬべきか?」の方が、よほど大切なテーマであることを痛感させられます。
「死生観」を持つのが大切、とはよく言われますけど、これはあくまで「死生観」であって、「生死観」とは言いませんよね?
つまり、「死」が先で、その後に「生」がついてくるということなんじゃないかと思うのです(私の勝手な解釈なので、鵜呑みにはしないで下さいね、そんなこと、どこにも書いてありませんので)。
大きなテーマで言えば
「どう生きていこうか?」ではなく
「人生の最後をどんなふうにしたいのか?」をまず決めるべきだし
身近なテーマで言えば、私の場合なら
「夏期講習をどうやっていこうか?」ではなく
「夏期講習をどんなふうに終わらせたいか?」を決めるべきだということ。
終わりを決めることで、自然と生き様が決まってくるのだと思います。
昨日は某クリニックにて、自分の身体の最新の検査結果を出してもらいました。あらかじめ受けておいた血液検査やマーカー検査の結果です。また、初めて CT検査というものも体験し、自分の体内を輪切りにした画像を見せてもらいました。
診断結果としては、すべての数値が正常で、CT画像も問題なし。健康優良児(児!?)というもの。
私も普通の人間なので、こうした診断結果を受けて、当然ホッとする気持ちもあるのですが、一方で
「まだまだ無理できるのに、ぬくぬくと安全地帯に留まってるんだな・・・」
なんて妙な感情も湧いてきたのです。バリバリ活動したくても出来ない健康状態の人たちだって世の中には多くいらっしゃるわけですからね。
「現代の考察」を読み、著者の執行草舟氏と心の中で対話している最中にいただいた診断結果。この二つが交差して、死生観と呼ばれるものが芽生えつつある月末を過ごしています。
今日の一曲。
あなたが人生で最も影響を受けた一曲は? ときかれたら
私は迷わず、ザ・ウォーターボーイズの 「Don’t Bang The Drum」と答えます。
今から思えばですが、浪人時代にこの曲を聴いて衝撃を受けたことで、その後の生き方が定まったような気がしています。そして、洋楽にハマっていくきっかけの一つにもなりました。
この曲で幕を開けるアルバム「This is the sea (邦題は「自由への航海」) できれば人生の最後にも聴いていたいですが、果たしてどうなるんでしょうか(笑)。