ある小学生の女の子に
「学校でやったテストを持ってきて見せて~」
と、ずっと言い続けていたんですけど、今週ようやく持ってきてくれました。
まとめてたくさん持ってきてくれたんですけど
本来の彼女の能力からすると、100点続出でいいはずなのに、どの答案を見ても可もなく可もなく・・・という感じの中途半端な点数ばかり。
なんでこうなるのかな、と考えてみるに
やはり大事なのは生活習慣の基本だなという結論に辿り着いたのです。
特別難しいことなんて一つもなく、例えば・・・
・元気に挨拶をする
・ご飯をしっかり食べる
・夜更かししない
・先生の話をよく聴く
・授業中におしゃべりしない
・問題文をよく読む、よく考える
・ていねいに解く、テキトーに答えない
・字をていねいに書く(下手でもいい)
・持ち物を揃える、忘れ物をしない
・時間を守る、締切を守る
・解き終わったら見直しをする
みたいなことです。簡単に出来ることばかりなのに、やらない。
小学校の、あのカラーのテストというのは、そういった基本的な生活習慣の一端が見え隠れしているものなのです。
よって、点数だけでなく、中身をよく見ておく必要があります。スパークの小学生たちも、どんどん持ってきて、私に見せてほしいと思います。
ここ最近読んだ中で、最もインパクトがあった本にも、同様のことが書かれていて、頷きまくりました。
「幸せの腰痛学校」の先生が、受講生たちに大切なことを話す場面が多々出てくるのですが、今日はその一つを御紹介します。
深刻な腰痛で人生がどん底の主人公「私=神崎由衣(29歳女性)」を含む6人の受講生たちが、半信半疑で先生の話を聴いている場面です。
先生は、「腰痛を直したければ、腰痛を直そうとしないこと」「痛みを意識するんじゃなくて、いい気分を感じることに意識を向けるんだよ」
といった、受講生からしたら「???」という不思議な教えを投げかけるのです。
↓
「太陽の光には、強力な殺菌作用があることを知ってますか? 菌の種類によっては薬剤よりもずっと効果的なんですよ。しかも、身近にあって、無料で、誰でも、簡単に手に入れることができます。
(中略)
物事はねぇ、とってもシンプルなんですよ。腰痛のことばかり考えていると治らない。いい気分で過ごすと改善する。なんとなくわかりませんか?」
(まあ、わからなくはないけど・・・)
「そういえば、みなさん、太陽の光は浴びてますか?」
先生の唐突な質問に、みんなが首を横に振る。私も入院以来ほとんど外に出ていない。
「晴れた日は外に出て空を見上げましょうよ。ほら、とっても気持ちがいいですよ」
先生は窓の外にしばらく目を向けた。すると冷静なはずの理島さんが、少し怒った様子で反論した。
「いい気分になって腰痛が治るなら、こんなプログラムは必要ないじゃないですか? 太陽浴びて、DVD見て笑えばいいんでしょう?」
「その通りです、理島さん。生命の源である太陽を浴びて、笑って、歌って、踊って、いい気分で過ごせば、治癒力は高まります。それやのに、ほとんどの人は病気になったら暗い顔をして病院に行くだけ。そういうもんやと思ってる。医療にしかできないことがあるように、医療ではできないことがあるんですよ。みなさんにしかできないことがあるんです。それがいい気分になることー」
「だから、いい気分になるだけなら自分でできるでしょう?」
先生が言い終わらないうちに理島さんがさらに強い口調で反論すると、その場がちょっとギスギスした空気になった。しかし先生は、やさしい表情を変えることなく話を続ける。
「そうなんですよ。自分でできるんです。ところで、みなさんはここ最近、心の底から笑ったり、楽しんだり、幸せやなあと感じてますか?」
わー、嫌な質問。幸せなんて感じられるわけがないじゃん。こんな身体で、こんな状況で、いったいどうやって? 私が最後に思いっきり笑ったのっていつだったっけ?
先生の質問で苦い思いが込みあげる。
「痛みで、気分が落ち込んで、落ち込むと視野が狭くなり、ますます痛みのことばっかり考えてしまう。痛みを抱えながらいい気分で過ごすというのはとても難しいことなんです。せやから、ここで、みんなでいっしょに練習するんです」
(伊藤かよこ著 「人生を変える幸せの腰痛学校」より抜粋)
自分で出来る簡単なことがあるのなら、まずはそれをやればいいのに、多くの場合、もっと特別な違う何かがあると思って、そっちへ行ってしまいます。だから余計に事態は悪化する・・・
前述の小学生についても同じこと。テスト結果を改善させるのに特別な取り組みなんて必要ありません。まずは普段の、当たり前の生活習慣を意識して直していくこと。それだけで、かなりの成果が成績に表れるはず。
もちろん、「自分で出来る簡単なことなのに、それが出来ないから困っている」のもわかってます。
だからこそ、塾という場の中で、私や周囲の子たちから刺激をもらいながら、自分で出来るように練習していくのです。
それが、スパーク個別指導学院という場の役割であり、この腰痛学校と一緒なのだと思います。
シンプルに、まずは出来ることをやっていきましょう。