褒めればいいってもんじゃない

2019年08月23日 教育
褒めればいいってもんじゃない

 

前回に引き続き、文科省の調査結果から。

 

朝ごはん食べればいいってもんじゃない

 

 

 

 

こんな項目がありました。

 

「先生は、あなたのよいところを認めてくれていると思いますか?」

 

 

 

 

興味深い質問ですね。「先生から認めてもらえている」という感覚があるかないか、その差は大きいような気がしますが、果たして、学力とどんな相関関係があるでしょうか。

 

 

A:認めてもらえている

B:どちらかと言えば、認めてくれている

C:どちらかと言えば、認めてもらえていない

D:認めてもらえていない

 

 

前回同様、国数英の3教科の平均正答率です。

 

A:65.4%

B:63.9%

C:59.3%

D:56.2%

 

 

 

 

意地の悪い見方をすれば、「元々勉強が出来る子たちだから、先生に認めてもらえて、それを感じられてるだけでしょ?」とも言えるかもしれませんが、私はそうは思いません。

 

「認めてもらえている」と感じることで、子どもたちの中の「自分自身のイメージ(セルフイメージ)が高まることになり、良い意味での「背伸び」をすることになると思うのです。

 

「自分は認めてもらえている」

「自分は生きている価値がある」

「自分には力がある」

「もっと出来るはず」

 

そんなふうにして、イメージ上の「すごい自分」に近づこうとするんでしょうね、無意識のうちに。だから、だんだん伸びていくのだと思います。

 

すると、そこでまた周囲に認められて、更にセルフイメージが高くなる。良い循環の中にいるのでしょう。

 

そこまで大げさな話でないとしても、誰だって認めてもらえればうれしく感じるし、もっと頑張ろうと思えて、精神的にも安定します。

 

「自分は存在する価値がある」という自己肯定感。これがなかったら、勉強を頑張れろうという気にはなれませんよね。

 

 

 

 

そして、この質問は、「先生」を「親」に置き換えても成立するでしょう。

 

「あなたのお父さん・お母さんは、あなたのよいところを認めてくれていると思いますか?」

 

おそらく、学力との相関関係も上記の結果と同じになるのではないでしょうか。

 

学校の先生のみならず、保護者の皆さんも、そして私のような塾の先生も、子どもたちの良いところを認めることは大事です。

 

 

 

 

 

その一方で、私は「この調査結果を鵜呑みにするのは危険だな」とも思っています。

 

「じゃあ、とにかく褒めればいいんだ」と短絡的に考えてしまうのは、ちょっと違いますよね。何でもかんでも「褒めればいい」ということではありません。

 

良い点は認めた上で、ダメな点はダメと伝える。Aの「認めてもらえていると感じる」と回答した子たちだって、ただおだてられて、甘やかされてきたわけではないはず。

 

セルフイメージばかり高くなって、「自分はこのままでいいんだ」なんて思われて、結局は行動しないような子になってしまっては、成績が上がるはずがありません。

 

 

 

 

今回の文科省のデータ、とても興味深いし、考えさせられることが多いです。

 

ただ、これに限らずですけど、結果だけを見るのではなく、その裏にある背景に思いを巡らせたり、それだけがすべてではないという視点をもって活用していきたいものです。

 

 

 

 

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