最近読んでいた本
「教わる力」がとても良かった。
これは子どもたちにもおススメ!
実際、このブログで発信してきたようなこともたくさん書かれていて、私も納得しながら読み進めることが出来た一冊。
こうした内容を踏まえて勉強するのと、ただ漠然と「勉強頑張る!」のとでは、成果に歴然たる差が出るのは当然でしょう。
スパーク文庫に加えておきますので、興味を持たれた方はぜひ。
本書では、次の3STEPが登場します。
STEP1「知っている」
STEP2「わかる」
STEP3「できる」
この3つは似ているようで全然違います。
多くの子どもたちが
「できる」まで行かずに
「知っている」「わかる」の段階で満足して学びをストップしているのが現実。
まず、STEP1の「知っている」
これは、「聞いたことがある」「見たことがある」程度のこと。
でも、深いところまでわかっているわけではありません。
STEP2の「わかる」は、理解している状態。
スパークでよく見られる光景を例に挙げると
「あっ、そうか!」
「そういうことか、やっとわかった!」
みたいな声が子どもたちからあがる瞬間。
本書では、これを「目から鱗が落ちる」状態と表現しています。何か大事なことをつかんだぞ!って感じの、誰にとってもうれしい瞬間ですよね。これが「わかる」ということ。
で、そこで止まっているのが、大半の子どもたちの現実なのだと思います。
STEP3の「できる」とは百万光年ぐらいの開きがあるのですね。
私が時々子どもたちに話すのが
「自分がわかっただけでなく、それを誰か他の子に教えてみると、すごく勉強になるよ。他人に理解してもらえるように説明が出来るなら、理解出来ているということ」
STEP3の結論としては、これに尽きると思います。
人に説明して、納得してもらうことが出来るかどうか。
人に教えるって、自分がすごく勉強になるんです!
これ、隣に人がいなくても、自分一人でも出来ますよ。
隣に誰かがいて、その人に一から説明してあげる想定でやってみるのです。うまく教えることが出来ないのなら、まだ自分が深いところまでは理解出来ていないということ。
私も実際にやっている、おススメの勉強法です。
あるいは、親御さんが
「ねえ、この問題、私にわかるように説明してみて」
なんて子どもに突っ込んでみるのも有効だと思います。
本書では、これを
「観客とプレイヤーの違いと同じ」
と表現しています。わかりやすいですね。
「知ってる」「わかる」では、まだまだ観客の側。
それを人に教えるプレイヤーの側に立たないと、本当に「できる」ことにはならない。
プロ野球で時速150㎞の剛速球を打てるのは誰か?
「観客」ではない。「プレイヤー」であるプロ野球選手だ。「観客」はビールを飲みながら、「もっとしっかり振れ!」と野次を飛ばすだけだ。
読書会も同様で、他の参加者の意見を聞いているだけでは、「観客」に過ぎない。
多くの参加者を目の前にして、講師として90分または120分を仕切れるようになると、読書会を十分に活用しきれているといえる。
講師とは「教える」立場だが、「教える」ことは「教わる力」を鍛える最善の機会である。「教える」ために、必死に「教わる」からだ。
(中略)
人から説明を聞いて、わかったというのは、「知っている」「わかる」レベル。自分が人に説明し、人が「わかった!」といって笑顔になってくれるのが「できる」レベルなのである。
このレベルの違いが肌に馴染んでくると、自分の頭で考えることができるようになり、「教わる力」がグッと鍛えられる。
(牧田幸裕著「教わる力」より抜粋)
まずは、ここから。
子どもだけでなく、我々大人も肝に銘じておきたい言葉です。
一つの生き方として。
「観客になるな、プレイヤーであれ!」
他にも大事なポイントが満載の本なのですが、それはまた後日のブログで。