錯覚が支配する世界

2018年12月31日 成功法則 書評
錯覚が支配する世界

 

2018年も、たくさんの本を読んできました。

 

その中の良かったものを、このブログや「スパーク文庫」で紹介してきました。最近読んだ中で、不思議な面白さに満ちていたのが、先日も御紹介したこの一冊。

 

 

 

気付かないうちに、私たちは「思考の錯覚」に支配されていること。そして、逆にそれを利用した「錯覚資産」を築くことが成功に不可欠であること・・・本書の主旨を簡潔にまとめると、そんなところでしょうか。

 

中でも、子どもたちに大いに関係すると思われる「学歴」に関する記述が興味深いものでした。抜粋してみます。

 

 

よく、「ベンチャーでは、学歴なんて関係ないよ」って言われるが、それを真に受けるのは愚かだ。

 

実際、成功した起業家の多くは、高学歴だ。

高学歴の人の成功確率が高いのは、単に彼らが優秀だからというだけじゃない。

彼らの「高学歴」がハロー効果を引き起こすから、成功確率が高いのだ。

 

多くの人は、「自分は、学歴なんかで人を判断しない。本当の実力を見抜いて判断しているのだ」と信じているが、実際には、思考の錯覚によって、無意識のうちに学歴で人を判断している。

 

出資してもらうときも、人材を採用するときも、この錯覚は、あなたの意識できないところで、強烈に働いているのだ。

 

ここで重要なのは、ほとんどの人は、「自分が学歴で人を判断している」ということを、「認めたくない」ということだ。

 

「学歴で人を判断する人」は、一般に、「人間の真の実力や価値が見抜けない、浅はかで偏見に満ちた不公平な人間だ」と思われている。

「学歴で人を判断しない人」は、「人間の真の実力や価値が見抜ける、公平で、正しく、立派な人間だ」と思われている。

 

誰だって、自分が「浅はかで偏見に満ちた不公平な人間」だと思いたくないし、他人からもそう思われたくない。

誰だって、自分は「公平で、正しく、立派な人」だと思いこみたいし、他人からもそう思われたい。

だから、自分が無意識のうちに学歴で人を判断しているのにもかかわらず、それを認めたくなくて、無意識のうちに、ごまかそうとするのだ。

 

(ふろむだ著「人生は、運よりも実力よりも『勘違いさせる力』で決まっている」より抜粋)

 

 

 

 

私も「いくら学歴があっても、真の実力がなければこれからの時代は通用しない」「学歴で人を判断したりしない」と思っているので、この記述を読んでドキッとさせられました(笑)。いや、ホント、この通りだと思います。

 

 

学歴なんて関係ない、と言われつつも、現代社会は未だに学歴社会ですよね。「履歴書の学歴は見ない」という企業も増えてきていますけど、実際には「見ている」と私は思っています。そして、これからの未来においても、学歴が高い方が有利という世の中は、きっと変わらないだろうと思います。

 

でも、上記のように「学歴で判断する人だと思われたくない」という意識が私たちの中にある以上、ますます「学歴よりも人間性」「大事なのは真の実力」といった「ウソ」が、どんどん拡散されていくのかもしれません。

 

そして、子どもたちがそれを真に受けてしまい、高い学力をつけることを軽視するようになった場合、世の中に出てから厳しい現実に直面するのは子どもたち自身です。

 

だから、やっぱり勉強して、学力をつけて、少しでも上の学歴を・・・というのは、間違っていないのです。

 

「学歴は重要だ。間違いない。その上で、いくら学歴が高くても、それだけじゃあ、世の中で通用しない」ということを教えていくべきでしょう。

 

 

私自身も「学歴で人間の価値は決まらない」と思っていますけど、無意識ではどう思っているのか・・・自分ではわかりません。どこかで「人を学力で判断するような人ではない、いい人」と思われたいのかもしれないし(笑)。

 

 

 

この学歴の話はほんの一部に過ぎず、全編通して、世の中を支配する「錯覚」の実例をこれでもかと提示してくれます。

 

なぜ、政治家や著名人の言うことを私たちが信じてしまうのか?

なぜ、大したことない作品が売れてしまうのか?

なぜ、どこが凄いのかよくわからないような人が高い評価を得たりするのか?

 

この世界を支配する「錯覚」の謎を解き明かしてくれる一冊。ギリギリのところまで踏み込んで書いてあるので、本名では書けなかった本であることも納得です。

 

スパーク文庫に入れておきますので、興味のある方はぜひ。

https://booklog.jp/users/sparkkobetsu

(登録数「134冊」、先頭が本書になっていれば、正常に表示されています。なっていない場合は「最新の情報に更新」して下さい)

 

 

 

 

 

2018年最後のブログとなりました。今年もどうにか毎日書き続けることが出来ました。

 

今回のような書評も

「たった一人でも、誰かのヒントになるようなことがあれば・・・」

「誰か一人でも興味を持ってくれる人がいれば・・・」

そんな気持ちで書いています。

 

 

ブログ自体、読んでくれる人が一人でもいてくれるだけで、ありがたいなあ~と思っています。

 

 

今年もお読みいただき、ありがとうございました。

では、よいお年を!