昨日に続いて「魔法のコンパス」を読んで感じたことを。
この本を読んで感じるのは
「日々直面する物事や情報を、自分がいかに一面的にしか捉えていないか」ということ。
いろんな角度から多面的に見ることなく、一つの角度からしか見ていない・・・ってことを、嫌でも痛感させられます。西野さんは一種の天才なんだろうと思います。凡人の自分とは違うな、と。
昨日のブログじゃないですけど、子どもたちも早くからこういう本を読んでおくといいと思います。
「お金を使う」ということに関する記述が面白かったので御紹介します。
西野さんは、本屋さんで立ち読みをすることなく、気になったものは「まず買ってしまう」そうです。それにはこんな効用があるというのです。
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テイスティングのようなマネはせず、気になったら買う。
とにかく、まずお金を払っちゃう。
”まずお金を払うメリット” は、読み進めていて「この本、面白くねーな」と思っちゃった時に、「でも買っちゃったし、もう少しだけ読まないと、もったいないな・・・」という貧乏根性から来る ”ほんの少しの粘り” が生まれることだと思う。
実は、この、ほんの少しの粘った先に発見が埋まっていることが少なくなくて、立ち読みだったら、間違いなく、そこまで辿り着いてない。
立ち読みだと、「この本、面白くない。別の本にしよう」てな感じ。
これを繰り返していると、自分が興味のある情報しか入ってこなくなるので、頭がカチコチになっちゃう。お金は、それを防ぐために払っている。
お金は基本、物々交換で、何かを提供したら、支払ってもらえるし、お金を支払えば、何かを貰える。
僕らは本能的にそのことを理解しているから、お金を支払えば代わりに何かを貰おうとするし、払わなかったら貰おうとしない。
ここの差がすごく大きくて、実は情報そのものにはそれほど価値がないんだけれど、”お金を払うこと” に価値があるんじゃないかな。
「お金で情報の吸収力を買っている」という感覚。
たぶん、無料で見れるネットの記事も、500円払って読んだ方が血となり骨となる。
(西野亮廣著 「魔法のコンパス」より抜粋)
人って、お金を出さないと本気にならないんですよね。
それに、資本主義社会に生きている以上、無料のものより有料のものの方に価値があるのは当たり前。
そして、西野さんの仰る通り、その価値というのは、商品や情報そのものではなく、「あんなにお金払ったんだから、元を取らなきゃ!」というエネルギーにあるのかもしれませんね。
とても納得できる話でした。
例えば、私が授業料を取らずに、ボランティアで学習塾をやっているとしたら、通っている子どもたちも、通わせている保護者の皆さんも、どこかに「甘さ」が出てくるでしょう。「タダでやってもらってるんだから、このぐらいでも仕方ないよね」と。
同じく、指導する側も本気になれないでしょう。いや、一生懸命指導しているつもりでも、どこかに甘えや手抜きが出てくるでしょうし、肝心の勝負どころ・踏ん張りどころでエネルギーが湧いてこないだろうと思います。
お金が絡んでいることだからこそ、厳しさや本気度が上がってくるのです。
子どもたちも「塾で勉強している今この時間のために、お父さん・お母さんが毎月いくらの月謝を投資してくれているのか?」ぐらいの認識は、本来持たせた方がいいのではないかと思います。
常識にとらわれず、自由に世の中を見る視点を養える一冊! 「スパーク文庫」に加えておきますので、ぜひ。
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